バンコクの街中を歩いていても、欧米系企業の看板がよく目につきます。特に目立つのは、セブン・イレブンやスターバックス、そしてなんと言ってもマクドナルド。サブウェーなんかも案外よく目にします。
屋台で麺をすすれば、一食20〜30バーツ(1バーツ≒3円)で済むのですが、スタバでコーヒーを飲めば100バーツ、マクドナルドはどのぐらいなんでしょうか。自分では食べないのでよくわかりませんが、たぶん普通のハンバーガーが60バーツぐらいなのではないかと... 推測ですけれど。
お昼ご飯は屋台のバーミー。1杯25バーツでした。
つまり、伝統的なファストフード(屋台食)からすれば圧倒的に高いのですが、小奇麗で、おしゃれに見えるということもあり、バンコクあたりでは若い人たちに人気があります。それでもコーヒーに100バーツ(たぶん日本で言えば、1000円以上の感覚です)はかなり高いので、ハンバーガーあたりであれば、ちょっと背伸びをして手を出してみようかなということなのでしょう。
そのようなわけで、今や世界中どこへ行っても、同じハンバーガーやコーヒーのお店が並んでいるのですが、これって一種の文化の破壊ですよね? 街の景観を変えるだけでなく、食文化をも破壊しています。
しかし、こうしたファストフード・チェーンが食いつくしているのは、食文化や地域経済だけではないことを、見事に描いているのが本書「ファストフードが世界を食いつくす」です。
徹底的なコスト削減のために、劣悪な労働環境で文字どうり危険と背中合せに働かされ、搾取される低賃金労働者。かっては裕福だった大規模自営農家も、いつしかこうした大企業の巨大な構造に組み込まれ、隷属するしかなくなっていると言います。途上国の零細農家の話ではありませんよ、アメリカの大規模農家がそうなのです!
もちろん消費者も、食習慣の悪化による成人病、あるいは急性の食中毒といった形で被害を被っています。これはアメリカ人の体型を見れば一目りょう然ですね。自分はファストフードは食べないから大丈夫という人も、あなたの払った税金がこうした健康被害のために、あるいはファストフード企業が受け取る政府補助金という形に使われているのだそうです。(あくまでアメリカの話ですが)
こうした暗い側面にはすべてフタをして、明るいイメージの店舗とコマーシャルで世界ブランドを確固たるものにしてきた世界企業、それがファストフード産業の実態だと著者は指摘します。そして、もしあなたがそうしたファストフード・ラバーだとすれば、あなたもそのことに加担していることになります。
このあまりに巨大な力を持ってしまった世界企業について聞くと、暗澹とした気持ちになります。今さら私たちが、こうした企業に立ち向かう方法はあるのでしょうか? 実はあるのです。著者のシュローサーは言います、「ただ買うのをやめればいいのだ」と。
無意識にいつものハンバーガーショップで、ハンバーガーをかぶりつく前に、あなたたハンバーガーを食べることが、どのような社会につながっているのか、考えてみてはどうでしょう。その答えは、この本の中にあります。
というわけで、僕はお腹に気をつけながら(^^;)、今日も屋台探訪です。
皆さんのコメント、お待ちしています。






