先日ご紹介した映画「いま ここにある風景」にも中国の地方の村で、使用済みの電気・電子器機(e-waste)が人手で分解され、それが環境だけでなく、作業をする人やその周囲の人に甚大な健康被害をもたらしている状況が映し出されていました。小高く積み上げられたe-wasteの山は、見ているだけで気が遠くなって来ます。
これらのe-wasteには有害な物質だけでなく、希少金属などの重要な資源も含まれているので、環境を破壊せずに資源を有効にリサイクルするためには、企業がe-wasteを回収し、きちんとした管理条件下で分解・再資源化することが必要です。
今や携帯電話では世界2位のシェアを誇るサムスンに対して、環境NGOのグリーンピースが、e-wasteをすべて無料で引き取るように求めるデモをインドで行ったそうです。大きくなった会社は、社会的責任もそれに応じて大きくなったということでしょう。
もちろんこうした問題を抱えるのはアジアに限りません。最近はアフリカに持ち込まれる廃棄物も増えているそうです。先月インドネシアで開催されたバーゼル条約の締約国会議では、「数百万台にのぼる携帯電話やコンピューターの廃棄物が人間の健康にとって「大きな脅威」となっている」と警告されたとのことです。
利便性を享受した私たちが、その後始末だけを途上国に押しつけている。この構図はなんとかしなければいけません。そのためには「どう回収するか。どう再資源化するか」について、メーカーはしっかりと戦略を練る必要があるでしょうし、私たち個人も、なるべく長く丁寧に使う、使い終わったものはきちんと処理してくれるところに戻す、適正な処理費用を負担するといった点で協力が必要ですね。
《参考リンク》
■「アジアを汚染する廃棄コンピューター」(グリーンピース
・ジャパン)
今日もお訪ねいただき、ありがとうございます。
ご声援をよろしくお願いします!
応援してくださる方は、Click me!
2008年08月20日
この記事へのトラックバック







パソコン・リサイクル法(資源有効利用促進法)は、運用状況は厳しいですものね。
中古品へという健全な発想もありますが、現行の運用方法ですと処分のために(個人の場合タダで、法人の場合は安く)リサイクル業者(もどき)に引き取ってもらいたいという発想で、これからも影響は出続けると思います。
この際、企業には海外輸出することを許すなら、最終処分のためのプラントを現地に作る義務を抱き合わせで負わせるようにすれば良いのに!と個人的には思います。何とかなんないのでしょうか。
携帯電話等は、「モバイルリサイクルネットワーク」http://www.mobile-recycle.net/index.html
という業界団体が音頭を取って店頭回収に取り組んでいますが、実績は年々下降の一途です。
ダメな理由もちゃんと把握しているのにも関わらず...工夫しようにも業界の構造(キャリアとメーカーの関係やサービスの契約形態)がもっとドラスティックに変化しなければダメなのでしょうね。
モバイルのメーカーが電子機器に関して(携帯電話等のリサイクル処理を除き)このまま個別で取り組むのだったら他の主要な電子機器、ゲーム機やデジカメ、ビデオ、電子手帳等、モバイルリサイクルネットワークと連携してトータルで行うようにすれば良いのに...と素人感覚で思います。
家電リサイクルで取り入れられている、LCAで考えて修理・解体しやすいように「設計段階から見直す」やり方も取り入れるようにして。
資源政策的観点から日本の国際競争力を高めるために、電子機器のもっとリユース(特に現実的なのは希少資源からなるパーツ・リユース)を考慮して、部品等の規格を業界共通化するなどすれば良いのでは?とか思ちゃいますが、きっと他社との差別化にならないという言い分で却下されそうです。
熱いコメントをどうもありがとうございます(笑)
やはり経済的なインセンティブがないと進まないんじゃないでしょうかね。だから、リサイクルに対して経済的なインセンティブが働かない制度は認めないことです。経済的に無理な制度を作ってみたところで、続かないのは明らかですから。
その観点から、電子器機に含まれるレアメタルの価格が高騰していることは、これまでの状況を変える可能性はありますよね。そのことを追い風に、制度を再設計する時期に来ているのではないかと思います。