2008年08月31日

生きた水

 先週いくつか水関連の記事を書きましたが、今日千葉に出かけたら、はからずも「上総掘り(かずさぼり)」の足場と井戸を見ることができました。

 上総掘りとは、その名のとおり上総(千葉県中央部)で明治時代に開発された人力による井戸掘りの手法です。詳細は以下のサイトなどをご参照いただきたいと思いますが、それほど大掛かりな道具を使わずに、数人程度の少人数で最大400m程度の井戸が掘れるため、国内だけではなく、海外の途上国などへも紹介されて使われています。
《参考リンク》
■「上総掘りの概要」(「たかしん」のホームぺージ)
■「上総掘りの見学」(泳げる霞ヶ浦)#動画あり
■「上総掘りの歴史」(インターナショナル・ウォーター・プロジェクト)#海外への応用例も

 この上総掘りが生まれ、「平成の名水百選」にも選ばれているのが、久留里(くるり)です(現在は君津市に所属)。

 もともとこの地域では慢性的な潅漑水不足に悩んでいたそうですが、上総堀りによって自噴井戸が掘られ、現在でも約200本もの井戸から毎日コンコンと水が湧き出ています。

 久留里駅周辺には自由に水が汲める井戸も数カ所あり、空のペットボトルを持参して水を持ち帰る人の姿も見かけます。

 どんなものかと早速僕も試してみましたが... 地下600mから湧き上がる水は冷たくて、もうそれだけで嬉しくなります。そして口に含んでみれば... 喉の渇きを癒してくれるだけでなく、硬めの味もなかなかです。

 おもしろかったのは、井戸が違うと水の味も異なること。水源が異なるのでしょう、ほんの100m離れただけでも明らかに味が違うのです。まさに「生きた水」です。

 そんな井戸が街中にあって、「マイ井戸」を持つ家も多くあります。湧き出す水は、今も生活用水や酒造りに使われています。酒蔵はこの地域だけでも5つあるそうです。水も生きていますが、そのお蔭で人々も生かされていると言えるのではないでしょうか。豊かな水があってこその生活なのだということを実感しました。

《参考リンク》
■「生きた水・久留里」(千葉県君津市公式ホームページ)

今日も読んでくださって、ありがとうございました。
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posted by あだなお。 at 23:27| 東京 雨| Comment(4) | TrackBack(0) | ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あだなおさん、こんにちは。
東南アジアのどこかだったと思うのですが、汚染された「ため池」の水を飲用につかっている地域に日本のおじさんが赴いて「上総掘り(かずさぼり)」で井戸を掘っているテレビ番組をみたことがあります。途中で、硬い地層にあたって、そうとう苦労していましたが、無事に、井戸を掘ることができました。
日本の技術ってすごいなあとビックリしましたし、その、ローテクぶりにも感動しました。
Posted by みかん at 2008年09月01日 12:04
みかんさん

コメントありがとうございます。

上総堀って、実はかなりメジャーなようですね。僕もいろいろなところで見かけます。

わずかな人力で使えるシンプルな技術だからこそ、各地で普及できるのですよね。日本はハイテクだけでなく、こうしたオルタナティブな技術でも、もっともっと貢献できるはずですよね。
Posted by あだなお。 at 2008年09月02日 01:15
あだなおさま

お返事ありがとうございます。
たとえば、ペシャワール会がアフガンで水路の護岸工事に使った技術は、日本の近代以前の伝統工法なんですが、その方が、現地の人がメンテナンスできるので良いそうです。
わたしなんて何にも知らないから、そのような伝統工法を知っているということが凄いなあと思いますし、田舎の公共事業も地域のみんなで力をあわせて伝統工法でやったら、安上がりで、けっこう、味のある景色になるんじゃないのかなあと思ったりします。
Posted by みかん at 2008年09月02日 12:57
みかんさん

追加のコメントありがとうございます。

そうですね、日本の公共工事もそうすればいいと思います。
それについては、以下の記事でも少し関連することをご紹介しました。よろしかったらお読みください。

http://suslab.seesaa.net/article/104757237.html
Posted by あだなお。 at 2008年09月03日 23:41
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