以前に紹介した「ファスト風土化する日本―郊外化とその病理
世の中まだそんなに捨てたものではない。まだ希望はあるぞと思わせてくれたのが、同じ三浦展さんの編著による「脱ファスト風土宣言―商店街を救え!
ファスト風土化の問題点についても序章で三浦さんが簡潔にまとめています。本当は「ファスト風土化する日本」から続けて読むとおもしろいと思いますが、これ一冊でも問題点とソリューションの双方を学ぶことができます。
僕が特に面白いと思ったのは、やはり「自分のためのエコロジー
また、建築家の隅研吾さんは20世紀から21世紀の100年という時間の中で建築の変遷を整理していらっしゃいますが、20世紀のグローバル(普遍的な)な建築の代表であるコンクリートの建築が、地域性を超越することを目指していたのに対し、これから「もう一度、場所の固有性というものを復活したい」という力強い提言をなさっています。そして、材料の点でも、また文明の点でも、日本に大きなアドバンテージがあることを示唆していらっしゃって、とても勇気づけられます。
というわけで、多くの具体的な事例と示唆に富むグッド・テキストになる本だと思います。持続可能な社会や街の姿、作り方に興味のある方は必読の書と言っていいでしょう。
ところで、この本の中で一つとても印象に残っているのは、日本橋地区で街の再生を試みている馬場正尊さんの言葉です。馬場さんご自身は佐賀のご出身なのだそうですが、大学入学をきっかけに故郷を離れています。そしてそのことを振りかえり、「生まれ育った街の消失に自分自身も加担してしまっていることに気がつ」き、胸を痛めています。しかし、いざ街を再生しようと思っても、「まずそこに住み、そこで働かねばならない」、「そうしない限り、あらゆる言動は説得力を持ちえない」と言い切り、だから佐賀ではなく、今住んでいる東京で実験的な活動を行っているのだそうです。
街を再生するということは、街をそこに住んでいる人のサイズで、視点で、作り直すということです。そう考えればこれは当然の言明ではあるのですが、実際には非常に重い言葉です。
自分たちの街を、自分たちの力で、自分たちのために再生しよう。そう思う人が出現する街には、まだまだチャンスはありそうです。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。
ヒント満載の本です、オススメします!
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