しかし、たとえCO2の排出量は少なくても、その結果、核廃棄物などによる別の危険性が増加したのでは意味がないのでは? それに、核燃料だって有限な資源で、持続可能なエネルギーとは言えないのに... 僕も含めてそういう疑問を持つ人にとってはまったく理解不可能な動きです。
ところがところが、原発推進派の皆さんは、きわめて楽観的に原子力へのシフトを予測していらっしゃるようです。
日本原子力研究開発機構は16日、今世紀末のエネルギー需給と原発の役割をまとめた初の報告書「2100年原子力ビジョン」を公表した。電気自動車の普及などで電力需要が高まり、全エネルギーに占める電力の比率は24%から62%に高まる一方、化石燃料依存度は75%から28%に下がるという。出典:「原研機構:2100年「原発231基、石油は0%」と試算」(毎日新聞、2008年10月16日)
2100年の人口を6407万人とし、半数の世帯が太陽光発電を使うなど新エネルギーも極力導入が進む前提。その結果、国内エネルギー消費量は2000年に比べて42%減と予測した。
突っ込みどころ満載の予測なのですが(^^;)、今後省エネ技術が進展しても、人口が半減してもエネルギー消費量は42%減なのでしょうか? つまり、一人あたりのエネルギー消費量は(やはり?)今後も増えてしまうようです。
で、軽水炉78基(現在は54基)、小型原発の高温ガス炉120基、核融合炉33基の230基なんだそうです。原発もかなり身近になりますね(^^;) でも、そもそも、核融合炉なんて本当に実現するんでしょうか?
あとは処理施設を含めて本当に建設できるのかというきわめて現実的な疑問がありまますが、これについては、「高レベル廃棄物処分場は、現在計画中の約5倍が必要という。同機構は「建設適地などを想定したものではない。技術的可能性を示した」としている。」ということで、当の原研機構も自信はなさそうです(^^;) その結果、「高レベル廃棄物の約4分の1が処分先未定になるという」のだそうですから、相当に無責任な話です。
これとは別に、環境NGOの皆さんに「原発推進は温暖化対策になるのか?」と聞いたレポートがグッドニュース・ジャパンに掲載されています。その中からNGOの方々のコメントを拾い出してみました。
・「コスト的にもスケジュール的にも、全く非現実的です」(グリーンピース・ジャパンの鈴木真奈美氏)
・「日本の原子力産業は“原子力ルネッサンス”だと沸いていますが、市場は冷めた目で見ている」(元環境エネルギー政策研究所の大林ミカ氏)
・「原発の活用は以前からの方針でしたが、成功していません」、「新たに原発を増設しなくても、今ある天然ガス火力発電所を活用すれば、大幅な排出削減が期待できるでしょう」(気候ネットワークの畑直之氏)
出典:「原発推進は温暖化対策になるのか?環境NGOに聞く」(G8・脱温暖化、チームマイナス80、グッドニュース・ジャパン、2008年10月17日)
原発を特効薬のように考えて根拠のない期待をするより、このレポートを書いた志葉玲さんがまとめているように「省エネ・自然エネルギーの活用、石炭火力発電の見直しなど、今できることからやっていくことが現実的」だと思います。くれぐれも、後から「急がば廻れだった」なんてことにならないようにしてもらいたいものです。なにせその場合の代償は、かなり高くつきそうですから。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ご意見をお待ちしています!
応援してくださる方は、Click me!
【気候変動の最新記事】







興味のあるブログを探してうろうろしていました。
これからもよろしくお願いいたします。
もしよければ相互直リンクしませんか?いいお返事お待ちしています。
http://econewss.seesaa.net/
この記事よみました。もう、ビックリしました。原発は、これ以上、増やしてはいけません。少しずつ、廃炉にしていかないと。廃炉にするのだって、莫大なコストと途方もない時間がかかるのに。今でも、放射性廃棄物の処理に困って、途方に暮れているというのに、一体何を考えているのだか・・って感じです。実は今、個人的に廃棄物について考えているのですが、資源を掘り出して、大量のゴミを排出している「大消費文明」は方向転換しないと、地球もゴミだらけの惑星になっちゃいますよ。『自然資本の経済』もようやく読了しましたが、この本にも沢山のヒントがありました。
ブログのご紹介をありがとうございます!
今のところ相互リンクというのは特にやっていないんですよ、ゴメンナサイ。
でも、関係ある記事があれば、コメント、TBは歓迎です。
どうぞこれからもよろしくお願いします!
>みかんさん
本当にその通りで、持続可能性や安全性という視点から言えば、今ある原発も廃炉にすべきです。
ところが、気候変動防止を理由に、原発を増やそうとしている人がたくさんいるんですね。政治の世界にも、企業の中にも... 放っておくと、本当に大変なことになってしまいます。