固有種をご存じでしょうか? ある特定の地域にしかいない生物種のことで、例えば日本にしかいない種は日本固有種と言います。イリオモテヤマネコはその名前からも想像できるように、西表島にしかいない西表島の固有種です。
歴史的に古く、地形的に隔離された場所に多いことから、島国の日本には、固有種が多く存在します。中でも小笠原のような海洋島や、歴史の古い琵琶湖、高山などには、特に固有種が多いことが知られています。
固有種で気をつけなければいけないことは、もしその種がその場所から絶滅してしまったら、それはもはやこの地球から絶滅したことになってしまうということです。
例えばトキは、日本からは絶滅したものの中国にはまだ生き延びていたため、再び環境を整えてから放鳥することで、復活させることができました(厳密にいうと、異なる個体群ですので、まったく同じものが復活したというわけではありませんが)
ところが固有種の場合には、スペアは世界中どこにも存在しないのです。特に気をつけて保全しなければいけないことは、容易にお分かりいただけるでしょう。
先日、滋賀で生物多様性のことを話していたときには、このことを意識しました。琵琶湖は面積が日本最大であるだけでなく、400〜600万年もの歴史を持ち、世界で3番目に古い古代湖とされています。これだけ古い湖ですから固有種も多く、その数は約60とも言われているからです。
《参考リンク》
■「琵琶湖の概要」(琵琶湖博物館)
鮒鮨の原料となるニゴロブナも琵琶湖の固有種です。琵琶湖が豊かなのは、このように固有種が、食などを通じて生活にしっかり溶け込んでいたことです。貴重ではあるけれど、それをうまく持続可能な形で活用して来たということです。
しかし最近では、ブラックバスなどの外来種が増えたり、コンクリート護岸が増えて環境が変わったり、水質が悪化したりで、固有種の多くが絶滅を危惧される状況になっています。
このままではニゴロブナはもちろん、鮒鮨という食文化も、地球上から永遠に失われてしまうかもしれないのです。
さて、それでは皆さんのお住まい、お勤めの地域にはどんな固有種が生息しているでしょうか? 多くの自治体が、それぞれの地域の固有種のリストを持っています。意外なものが固有種でビックリすることもあります(例えば、ニホンノウサギ、ムササビ、セグロセキレイはいずれも日本の固有種です)。
その地域ではあたり前の存在でも、世界的に見るとその地域にしか生存していないという生き物が案外いるものなのですね。そしてもちろん、そうした固有種を守ることができるのは、その地域の人たちです。日本の固有種は、私たちが守るしかないのです。
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2009年02月03日
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