2009年03月11日

目覚めた夢の国

 去る9日にウォルト・ディズニー・グループ(WDG)が発表した「2008企業責任報告(2008 Corporate Responsibility Report)」によれば、WDGも気候変動などについて本格的に取り組み、かなりチャレンジングな目標を設定したとのことです。
出典:"THE WALT DISNEY COMPANY ANNOUNCES SIGNIFICANT LONG-TERM ENVIRONMENTAL GOALS"(Walt Disney Copmany)

 具体的な目標を見てみると、
・燃料からの温室効果ガスの排出は最終的にはゼロにすることを目指し、2012年までには50%削減
・電気からの間接的な温室効果ガスの排出は、2013年までに2006年比で10%削減。そのために再生可能エネルギーにシフトするための計画を積極的に推進。
・ゴミは長期的にはゼロ・エミッションを目指し、2013年までには2006年比で最終埋め立て処分を50%削減。
・生態系への影響は最終的には「ネット・ポジティブ・インパクト(正味でプラスの影響)」を目指し、2010年までには新規のすべての建設計画において、生息地を保護するための計画と技術に関する統合的アプローチを開発し、実施。
 などとなっています。詳しくは同社のインタラクティブな"2008 Corporate Responsibility Report"の中から、Environmentの部分をご覧ください。

 直接的なGHGの排出、つまり燃料消費については2012年までに50%削減、最終的にはゼロにするというのは大変に野心的です。既にディズニー・ランドの中で使う燃料を、ホテルやレストランで使った植物油をリサイクルしたものに切り替えたりしているそうですが、この目標はかなりのものです。

 また、生態系の保全も環境の6大テーマの1つになっています。これはほぼ、生物多様性の保全に重なるものと考えていいと思いますが、これについても正味の影響をプラスにするというのは大変な目標です。また、この目標設定のし方は明らかに生物多様性オフセットの考え方を意識した、あるいは前提としたものだと思いますが、そうしたところもアメリカ企業らしくて興味深く感じました。

 ディズニー・ランドと言えば、現実を忘れさせてくれる夢の国、おとぎの国なわけですが、そのディズニー・ランドを運営するWDGが環境問題を現実的かつ本格的に取り組むようになったということは、アメリカでも危機感が高まってきたということの証左かもしれません。そう考えると、夢の国が夢から目覚て現実を直視するようになったことは手放しで喜べるわけではないかもしれませんね。

 いずれにしろ、WDGの野心的な目標と宣言が夢だったということには、くれぐれにもならないようにして欲しいと思います。

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posted by あだなお。 at 23:59| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | CSR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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