日本で一番高いビルは横浜ランドマークタワーのようですが(たぶん)、その高さは295.8m、300mに少し足りません。ところが、下の写真のブルジュ・ドバイは高さ900m、ランドマークタワーの3倍!ですよ。どんな高さなんだか、僕には実感がわきません。
しかし、このブルジュ・ドバイの世界一の座も、決して安泰ではないのだそうです。Wikipediaによれば、「現在、クウェートでは高さ1,001mの超々高層ビル「マディナ・アル=ハリール」(2012年竣工予定)が計画されており、ブルジュ・ドバイは完成後数年で高さ世界一の座を明け渡す可能性もある。また、同じドバイにも高さ1,400mの超々高層ビル「アル・ブルジュ」が計画されており、サウジアラビアには高さ1,600mのハイパービルディング「マイルハイタワー」(Mile-High Tower)の建設計画が浮上しているが、着工時期は確定していない。」のだそうです。
出典:「ブルジュ・ドバイ」(Wikipedia)
どう見ても環境には悪そう(^^;)ですし、人間の奢り高ぶりの象徴のように思えます。ご存じのように旧約聖書では、自身の名を上げるため天まで届く塔を建てようとした人間に神が怒り、それまでは一つの同じ言葉を使っていた人間に違う言葉を話させるようにし、混乱させたという話が書かれています。
こんな超高層ビルを作って罰が当たらないのか、いつかきっと天罰が下るのではないか。そんなまったく科学的でないことを考えていたら、最近ある方が「現在の世界的な金融危機こそがバベルの塔の崩壊である」とおっしゃっているのを聞いて、なるほどと思いました。
それでは現在の人々が話す同じ言葉とは... そう、お金です。日経ヴェリタスの広告、「マネーは、英語よりもグローバルな存在である」を初めて見たときにはドキッとしましたが、たしかに今やお金は世界中で通用する共通言語になっていますよね。
え、昔からお金は世界中で交換可能だったですって? もちろんそれはそうなのですが、今のようにほとんど制限なく、瞬時に、大量のお金を世界中とやり取りできるようになったのは、やはりこの10年かせいぜい20年のことでしょう。昔は、お金を動かすのにも、交換するのも、今よりもっとずっと大変だったのです。
旧約聖書では、神の怒りを買い、大混乱に陥った人間たちは、違う言葉を話すようになり、世界中に散っていったといいます。金融危機の混乱の後、もしかしたら私たちはもう一度、グローバルではない、ローカルなお金に依存するようになるのでしょうか? だとしたら、それはそれでハッピーな気がします。
地域の実体経済の裏付けがあるローカルなお金は、バブルとは無縁ですし、確実に地域の中で廻って、地域の経済を助けます。私たちが生活をするには、それでもう十分なのではないでしょうか。ドバイのタワーは逆に、私たちにそんな経済のあり方を思い出させてくれているのかもしれません。
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