2006年01月28日

中国の労働環境

 中国政府は昨年からCSRに急速に力を入れ始めましたが、その労働環境はやはりまだまだ多くの問題を抱えているようです。

 先頃、イギリスの新聞が、イギリスのスーパー「マークス・アンド・スペンサー」や、スウェーデンの家具チェーン「IKEA」などが製造を委託している中国の工場の実態調査の結果を発表し、衝撃を与えています。

 インディペンデント紙によれば、中国の民間工場では労働時間は一日14時間で、休みは月1日月給は約1万円以下であり、これは国際労働機関(ILO)の基準に違反しているのはもちろん、中国の国内法にも違反しています。

 中国政府も民間企業の8割が労働者の人権を侵害していることを認めており、特に南部の保税区では安全基準を満たしていないために、作業中の事故死が英国の少なくとも12倍といいます。

 出典:http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200601180001a.nwc

 マークス&スペンサーやIKEAと言えば、CSRの先進的な企業であり、SCM(サプライチェーンマネジメント)にも力を入れているはず。その委託工場がこのような状態とは驚きです。やはり中国の闇は深いということでしょうか。今後、SCMをさらに徹底するように、イギリス国内で企業に対する圧力が高まることは必至でしょう。

 中国の工場の実際の様子はなかなか外部には伝わってきません。Michael Wolf の撮った組写真"china, factory of the world(世界の工場、中国)"は、その様子を伝える珍しいものだと思います。
http://www.photomichaelwolf.com/factories_in_china/index.html

 この組写真は、2005年世界報道写真展で「現代社会の問題」の部の組写真1位に選ばれています。一つひとつの写真の説明がないのが残念ですが、おおよそどんな様子かはわかるのではないでしょうか。

china_factory.jpg
「現代社会の問題」の部、組写真1位
ミヒャエル・ヴォルフ(ドイツ)
ライフ・フォトス&レポルターゲンからシュテルン誌

 中国は近年、世界第5位の工業製品輸出国に成長した。最も急成長を遂げている国のひとつで、都市の工場で、需要を満たすために大量の労働者の流入を必要としている。
 長沙のエアコン修理向上で、朝礼に集まり社歌を歌う労働者。

以上写真と説明は2005年世界報道写真展のサイトより


 ちなみにこの写真展の作品は、いずれも興味深く、また衝撃的なものが多く含まれています。他の作品も是非ご覧になってみてください。

 以下は、同じくMichael Wolf が撮った、中国のおもちゃ工場の様子です。
http://www.photomichaelwolf.com/toyfactory/index.html

 中国には日本企業も多く進出したり、調達先(サプライヤー)が存在します。これらの工場の実態はどうなのか、きちんと把握しておかないと、大きなリスクを抱え込むことになります。

 昨日ご紹介した企業は、中国の調達先の工場に問題があることをNGOの指摘で知り、その後、サプライヤーと一緒になってその問題を改善し、現在ではしっかりとしたSCMを行っています。SCMは今後のCSR活動の大きな課題の一つです、特に途上国から部品等を調達する場合は必須といっていいでしょう。調達先や、操業国の持続可能性を配慮せずして、真の持続可能性はあり得ないからです。

今日も長文を読んでくださって、ありがとうございました。
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posted by あだなお。 at 23:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | CSR | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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