2009年08月16日

やっぱり地元の食材

 経由地の多い移動があり、ちょっと間が開いてしまいました。今日ようやく東京に戻りましたが、話題はもう少し「自然の法則」シリーズです。

 前回の「自然界にゴミはない」とも少し共通するとこがありますが、「無から有は生まれない」(法則3)ので、私たちは必要な物質を系の外から取り込むか、あるいはその系の中で循環させることになります。これが、循環型の社会の方がより安全な理由と言っていいでしょう。自給自足ができる地域(系)は、より安全なのです。

 さて、ベネチアですが、きわめて狭い地域(系)ですし、食料生産に使える土地はほとんどありませんので(というか、緑地すらほとんど見当たりません)、自給自足はまったく出来ていません。外から食料という物質を取り込まなければこの系は廻らないのです。

 これだけ小さい場所ですので、そのこと自体は止むを得ないのでしょうが、一つおもしろかったのは、魚についてはかなりの部分をごく近くで獲っているということです。周りが海だから当り前と思われるかもしれませんが、実はそれほど単純な話ではありません。

 ベネチアはベネチア湾に面した潟(ラグーナ)の上に作られており、島と言っても正確には海の上に浮かんでいるのではなく、砂州で囲まれた内海にあります。巨大な湿地帯の中にある中州と言った方がわかりやすいかもしれません。

 もちろん外海に出て漁をすることもあるのでしょうが、ベネチアらしいのは、このラグーナをうまく利用した天然の「養殖」です。養殖といっても、ふつう私たちが想像するのとはちょっと違っていて、ラグーナの一部を囲い、さらに水門を作り、そこから入ってきた魚を、サイズごとに深さの異なる「養殖池」に誘い込み、そこで魚を養育するというものです。入り口には水門がありますから、一度この池に入った魚は外に戻ることはできません。

 このように、他から卵や稚魚を持って来て放流するのではなく、そこに集まって来た魚を囲い込んでしまうのです。この養殖池のお蔭で、ベネチアでは稚魚が冬越しを出来るのだそうです。自然の地形をうまく利用した方法と言えます。いつごろからこんなやり方をしているんでしょうね?

 そんなわけで、ベネチアでは料理と言えば、肉より魚です。日本でもお馴染のイカ墨のスパゲティやリゾットも、もともとはベネチアの料理なのだそうです。ラグーナで獲れる唯一のイカがコウイカで、これを使って作るのが本式のようです。

 それ以外にも、イカやシャコ、そしてズッキーニなどの野菜も一緒にカラリと揚げたフリット・ミスト(ミックス・フライ)。微塵も気取りのない庶民的な料理ですが、やっぱり地元の食材で作ったこういう料理がおいしいんですよね。ベネチアの食事は高くてマズイともっぱらの噂ですが、それでもよーく探せば、安くておいしいお店もちゃんとありました!

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posted by あだなお。 at 22:27| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 生物に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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