2009年09月22日

川が変れば、都市も変わる!

 シルバーウィークというのはどうもしっくり来ませんが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか? 僕はこの休みを利用して、お隣の韓国はソウルに来ています。前から気になっていた場所などを訪れているのですが、その中でも一番興味があったのがチョンゲチョンです。

 チョンゲチョンと聞いてすぐにピンと来る方は、かなりの環境通、いや景観通でしょう。漢字では清渓川と書くのですが、ソウル市内を流れる小さな川というか水路です。

 李氏朝鮮初期に作られたのですが、当時は廃棄物を適性に処理する方策もなかったことから、下水道として使われ、その前とは裏腹にけっして綺麗なものではなかったようです。1950年代さらに水質が悪化したことを受け、暗渠化し、またその上には1971年に高架道路も作られました。見えない川になったのです。

 しかし、21世紀になって市民の間に清渓川復元の声も高まり、また高架道路の老朽化も問題になってたいので、当時のソウル市長、いまの韓国大統領の李明博(イ・ミョンバク)氏のリーダーシップの元、2年かけて高架道路を撤去、2005年に見事に川を復活させたのです。

 もちろん単に水路を復活させたということではなく、水質も浄化し、川沿いも整備し、市民の憩いの場として愛されるような場所に生まれ変わらせたのでした。実際、今では昼間も夜も、多くの市民が集まって思い思いに過ごす場所になっており、周辺の街も活気づいたそうです。
《参考リンク》
■「清渓川復元事業(日本語)」(ソウル市)

 しばらく前から何人もの方にその話を聞いてとても興味を持っていたのですが... 実際に訪れてみると、想像以上に素晴らしいものでした。

 もちろん舗装はされているのですが、コンクリートではなく大きさの異なる自然の岩を敷き詰めたり、川の幅や深さなどに変化をつけるなどして、まるで自然の川のようです。下水も流入しているのですが、水質が著しく低下することがないように、様々な工夫がなされています。

 そして何より、両岸には自然な感じの植栽がされており、今はちょうどススキ、ムラサキシキブ、ガマズミなどが花をつけ、いかにも秋の到来を感じさせます。時折、鳥やカエルの姿も見ますし、遠くから虫の声も聞こえてきます。まさに都市の真ん中に生物多様性の豊かな小川が復活したのです。
chonggyecheon.jpg

 景観だけでもいい感じだったのですが、生きものが豊かになったのはとてもポイントが高いと思います。また、清渓川文化館という、清渓川の復元について詳細な説明のある資料館も訪れたのですが、ここがまたよく出来ていました。

 説明は韓英中日の4カ国語。模型やビデオ等を効果的に使って、清渓川の歴史や復元工事で配慮したことなど、様々なことが多面的に説明されています。そして現在これだけ素晴らしい川が復元したのは、計画段階からいろいろとよく考えられていたことがわかり、再度感心しました。もちろん復元するのに反対する市民もいたのですが、合意形成にも随分と手間をかけたようです。

 日本各地にも暗渠になってしまったり、あるいは表面こそ覆われていないものの、川としての多面的な機能はほとんど失い、水を流す場所としてしか意味のなくなってしまった川がたくさんあります。それをこんな風に復元したらどんなに街が素敵になるだろう。各地の市長さんや市議会議員の皆さんなどには、ぜひ訪れて欲しい場所です。

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posted by あだなお。 at 23:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 暮らし・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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