もちろんその最大の原因は、政権が変わったことです。今までのところ、民主党が予想以上に健闘しているというのもありますが、その変化を起こしたのは国民の選択だったということをまず忘れてはいけないでしょう。「どうせ自分が投票したって」、「自分一人が反対したって」では決してない。みんながオカシイと思ったことは、必ず是正される方向に動く。そのことを実感している方も多いのではないでしょうか。大げさな表現をすれば、はじめて日本で(少なくとも国政レベルでは)民主主義が機能し始めたのです。
もちろん日本以外の国も激動しており、そのことは一つ前の記事「気候変動、世界が動く」でも書いた通りですが、国内で言えば、「2020年に25%削減」というのが短期間のうちに国策として受け入れられつつあるということがやはり、影響大です。
今日、来日中のニコラス・スターン卿のお話(挨拶)をお聞きする機会があったのですが、もちろん鳩山政権の目標については評価していましたが、「今ふりかえると、スターンレビューの警告は弱過ぎたかもしれない」と恐ろしいことをおっしゃっていました。2006年当時は十分に衝撃的なものでしたが、それすら今冷静に考えると、遠慮し過ぎていたというのです。
その後、比較的早く帰宅したので、NHKスペシャルの「自動車革命 トヨタ 新時代への苦闘」を見ながら夕食。トヨタと言えばプリウスでエコカーの分野では一人勝ちかと思いきや、さにあらず。世界は急速に電気自動車に向けてシフトしており、トヨタとしても計画を前倒しせざるを得ない状況。そのことで、広大な裾野を持つ自動車産業全体が激動していると...
つまり、ガソリン車から電気自動車へバトンタッチするということは、そのぐらい影響力がある大変化であり、トヨタと言えども、あるいはトヨタと長らく共存してきた系列部品メーカーと言えども、安閑とはしていられないという報告です。
もちろんそうなのでしょうが、僕はそれだけでは終わらないと思います。というより、そのぐらの変化では済まないと思うのです。ちょっと前に「未来の自動車?」でも書いたように、持続可能なモビリティは、カーボン・ニュートラルなエネルギーにシフトするだけでは実現できません。
環境負荷、社会的コストを限りなく小さくして、子どもからお年寄りまで、誰もが自由に移動できる社会こそが目指すべき社会であり、そのためには自家用車から「卒業」もあり得ると思います。2025年までにはきっとそういう変化が起きると思うのですが、そのときの激震は、電気自動車へのシフトどころではないかもしれません。
テレビを見ながらTwitterをしていたら@suesiさんが、「環境革命ってあんまり誰もいってないな。持続可能な社会になることは、今の社会からの卒業なんだから革命だろう、きっと。無血かもしれないが無傷は無理。」、「エコがお洒落の時代から、環境革命というシビアな時代に向かってるはずだ、今後はきっと。牧歌的なタームはもうすぐ終わり。」とちょっと怖いことを... でも、たしかにその通りだと思います。
「エコ」が単なるファッションや流行だと思っている企業人の皆さん、要注意です! 世界は、いや日本も、きっと皆さんが想像する以上の速度で変化しています。巨大な津波は静かにやって来て、その中に巻き込まれてから気付いても遅いのです。
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コメントありがとうございました。そちらの生活がいかがですか? twitterでは断片的に聞いていますが...
そうですね、本当に環境「革命」なのだと思います。
大変だけど、おもしろい時代だと思います。