問題は、そのビザを取得するために列に加わって待たなければいけないことです。そしてやっとビザを取った(買った?)かと思うと、今度はイミグレーションの長い列が... そんなわけで、飛行機を降りてから、空港を出るまでにかなりの時間を要し、それだけですっかり疲れてしまうのです。
やれやれ今回もまたそれをしなくてはいけないのかと思ったら、なんと「2月から機内でビザが取れます」とのこと! つまり、今度はVisa on Boardというわけです。
今のところガルーダだけのサービスのようですが(というか、ガルーダに乗ってもらうための国策かもしれませんが...(^^;))、成田空港でチェックイン後、VOAの代金を支払い、レシートを受け取ります。そして機内での食事が終わった頃、日系の飛行機だったらCAが機内販売のカートをゴロゴロと押して来る頃に、制服を来たインドネシア人の男性係官がカートを押して来て、一人ひとりのパスポートとレシートを確認して、ビザの発給をその場で行うのです。
小さなシール状のビザをパスポートに貼ってくれて、機内で手続きをしたことを示す青いカードを渡されます。一応パスポートは機械で読み取りますが、何も質問もされないし、機械はオフラインでしょうから、なんのチェックもできないと思います。
で、インドネシアに到着後ですが、空港ではVOAのカウンターの前は素通りして、そのままイミグレーションへと進みます。これだけでもずいぶんと早いなぁと思ったら、なんとイミグレーションでも件の青いカードを渡すだけなのです! つまり、入国審査までが、機内で済んでしまっているのです。つまり、Visa on Boardではなく、Immigration and Visa on Boardなのでした。
そんなわけで、飛行機を降りてからほとんど並ぶこともなく、あっという間に荷物受け取りのターンテーブルまで進むことができました。以前はそこまで最低30分、下手をすると1時間以上かかることもありましたから、大進化です!
ただちょっと気になるのは、先にも書いたようにパスポートを機械で読み取っただけなので、これで本当に入国審査が出来ているのかなぁというのと、以前は7日間までのビザは10ドル、30日間までが25ドルだったのが、一律25ドルになったことです。日本人はたいてい7日間以内に帰国することが多いでしょうから、実質値上げです。
それでも、長時間並ばなくて済むようになったのは素晴らしいことで、インドネシアも結構頑張っているなぁと感心しました(本当は短期の訪問はビザ不要になれば一番いいのですけれどね...)。
《参考リンク》
■「機内入国サービス(到着ビザ・機内取得プログラム)」(ガルーダ・インドネシア航空)
でも、世の中にはもっと頑張っている国もあります。僕が今まで一番感心したのは、カンボジアです。カンボジアは何年も前からe-Visaと言って、インターネットでビザが申請できるようになっているのです。
webページで必要な項目を記入し、写真をアップロートし、クレジットカードで費用を支払うと、メールで受領書とe-Visaが送られてくるのです。これを印刷してイミグレーションに提出すると、その場で本物のビザをすぐに印刷してくれるというシステムです。
さらに感激するのは、その申請が英語だけでなく、世界25カ国語で出来ることです。もちろん日本語も含まれています。これにはさすがに舌を巻きました。さすが、慣行に力を入れている国だけのことはあります。
《参考リンク》
■「Cambodia e-Visa」(カンボジア政府)
翻って、日本はどうでしょうか? 観光庁の英語サイトを見てみたら、ビザはトップ画面に記載がなく、Visit Japan Campaignのページの一番下に「ビザの必要性について」という項目があり、「外務省の以下の公式サイトを参照してください」と書いてあり、リンクはなくて、URLの文字列が記入してあるだけです。これを自分でコピペしないといけないのです! いくら何でも、これはないでしょう。本気で観光客を増やしたいと思っているのか、疑問になってしまいます。
「お役所だからこの程度」なのではなくて、役所だって工夫次第でいろんなことが出来るのです。やる気のあるなしは、いろんなところで見えてしまうものですね。
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日本は観光立国と言いつつ、なかなか国としての対応が進んでいないですよね。
その辺に関しても、百貨店や量販店など企業の方が動きが進んでいると感じます。
(特に中国人観光客の取り込みなど,春節の影響ですが)
本日の日経産業新聞(エコパーソンの転機)も拝見いたしましたが、開発主体であり、保全ができるのも企業という点、まさに、と思いました。
企業の力をうまく活かせれば大きな動きになるでしょうね。