前回も書いたように、今週の前半はインドネシアのバリ島でした。生物多様性のGDM(Green Development Mechanism)に関する会合です。自然も文化も多様なバリは、まさにこうした会合の舞台にうってつけ...という気がするかもしれませんが、実際にはそう単純ではなくなっています。
まず今回の会合が行われたのは、バリの中のヌサドゥアと呼ばれる地区にあるリゾートホテル。2007年末に気候変動枠組条約会議のCOP13が開催された場所として記憶されている方も多いかもしれませんが、インドネシア政府が外国人観光客用に開発した特別地域で、がっちりとした門と高い塀で外から隔離された場所なのです。住宅の場合にはこういうのを"gated community"と言いますが、さしずめこれは"gated resort community"でしょうか。
トランクはもちろん、車の下側もビデオカメラでしっかりと監視する検問ゲートから先は、用のない人は入ることは出来ません。私たちのような外国人はまったく問題ありませんが、現地の方々は、リゾートで働いているとか、そういう理由がなければ入れないのです。安全と静寂を守るためではあるのですが、ちょっとなんだかな、です。(もちろん他の場所でも、高級リゾートは、たいてい自前のゲートを持ってはいますが、ここは地区全体がそうなのです)
そして中に入れば、それまでの雑然としたインドネシアらしい景色とはうって変わり、手入れの行き届いた緑の植栽の中にきれいな車道だけが続きます。生活臭はまったくなく、ゴルフ場の中のような雰囲気です。
さらに、各リゾートに入るには、またリゾートの検問。もちろんその中に入れば、24時間安全な空間!(笑) ホテルと無関係の人はまず入って来ないわけですから...
で、リゾートの中ですが、こちらも南国らしく、ひたすら緑に溢れています。今回泊まったところは、部屋が広いのはいいのですが、建物はマンション風で、個人的にはあまり魅力は感じませんが、それでもまぁ快適です。広いベランダに出れば、緑の景色を長めながら、ソファで寛いだりできます。あ、そんな時間は残念ながらありませんでしたが...(^^;)
レストランはプールサイドにあって、外からの光と気温が、熱帯にいることを実感させてくれます。Yシャツと長ズボンより、ポロシャツに短パンでいるのが、圧倒的に自然なシチュエーションです。ただ、会議室の中は例によって冷房がよーく効いているので、当然Yシャツと長ズボン、そして僕は上着も持ち込みです(^^;)
で、この辺まではまぁいいのです。ジトッと蒸し暑い空気と、刺すような陽の光は、大好きですから。個人的には、寒いのより、暑い方が圧倒的に好きなのです。ところが今回あれっと思ったのは... これだけ緑が多いのに、花も咲いているのに、鳥の声や姿をまった見かけないのです。正確には、一度だけハトの仲間を見かけましたが、それ以外にはほとんど見ませんでした。これはかなり異常なことです。
そういえば虫もまったく見かけませんでした。一度だけ、蚊がブーンと飛んで来ましたが、それも三泊の間に一度だけです。これって、変じゃないですか?
とういことは、これはかなり徹底的にpest control、つまり「害虫駆除」をしているということです。滞在中、緑地の下草を植え替える作業をしているところを見かけましたが、もしかしたら植物もしょっちゅう入れ換えないと続かないのかもしれません。
このホテルチェーンは環境や社会問題について結構熱心なところなのですが、「生物多様性」についてはあまり関心がないのか、お客様商売である以上、やはり害虫管理は徹底せざるを得ないんでしょうかねぇ...
そんなことを考えていると、たしかに快適ではあるけれど、やはりこれは人工的に作り上げられた「偽りの楽園」なのだなぁと感ぜずにはいられませんでした。
たしかにまったく管理をしなければ、熱帯では虫は大発生するし、それを追いかけて部屋の内外をヤモリはかけずり廻るし... 都会から来たお客さんからはクレーム続出しそうですらね。都会の常識を持つ人間と、生きものの共存は、なかなか難しそうです。
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2010年02月28日
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