2006年11月07日

必要な人にお金を

 バングラディッシュのムハマド・ユヌスさんは、マイクロファイナンスで今年のノーベル平和賞を受賞しました。グラミン銀行は、これまで商業銀行がお金を貸そうとしなかった貧困層にお金を貸すことで、彼らが極貧から抜け出し、新しい希望に満ちた生活を送ることを支援したのです。
《参考エントリー》
■「銀行にノーベル平和賞

 それに引きかえ、今の日本の銀行はどうでしょう。経営に行き詰まれば公的資金という税金投入で救済され、超低金利と税金の免除で今度は大儲け。しかし、その利益は一般顧客に還元されることはなく、サービスは低下するばかりです。もっとも、彼らにとっては金融資産10億円以下(1億ではありませんよ、10億だそうです)は客ではなくゴミなのだそうですから、合理的な扱いなのかもしれませんが...

 今日も最近合併した某大手銀行の支店で質問したら、「それは旧○×銀行のサービスなので、別の支店に行ってください」との答え。一体なんのために合併したのでしょうか? そんなんだったら、別の看板のままのほうが混乱しなくてすみます。

 そんな愚痴はともかく、日本の銀行も、日本人も、まったくセンスがないのかと言えば... 嬉しいことに、まったくそういうわけでもなさそうです。

 旧東京銀行出身の枋迫篤昌(とちさこ・あつまさ)さんは、2003年6月にアメリカのワシントンDCでマイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーションを設立、アメリカで働くラテンアメリカ系移民が本国の家族に送金するのを支援する業務で成功、またマイクロファイナンスを事業としても支援しています。
ノーベル平和賞で話題のマイクロファイナンス 東京銀行出身者が米国で活躍(NB online)


 そしてさらに嬉しいのは、同社の80人の株主のうち70人が日本人ということ。中には初対面にも関わらず、「困っている人のために何かをしたいと思っていましたが、具体的な解決策があると分かりました」と3億円もの出資をして下さった御夫妻もいるそうです。日本人も捨てたものではありません。

 枋迫さんがこの銀行を始めたのは、若いときに出会ったメキシコ人家族が忘れられなかったからだそうです。毎日一生懸命に働いている人々が極貧の生活から抜け出すことができない。こんなのは間違っている。必ず金融のプロになって、この人たちに役に立つサービスを提供しようと決心したのだそうです。

 そして、「支援ではなくビジネスとして成功すれば普及する」と、巨大なニーズがありながらこれまでの金融が手を付けていなかったところに適切なサービスを提供することで、短期間で大成功を納めたのです。強い意志と、既存のビジネスの盲点をついた仕組み、そしてちょっとの勇気が、人々の生活と社会を変えているのです。

 マイクロファイナンスという仕組みを作ったユヌスさんとグラミン銀行が素晴らしいのはもちろんですが、それに続く日本人がいることを、とても誇りに感じました。

今日も長文をお読みいただき、ありがとうございました。
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posted by あだなお。 at 23:59| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本の銀行は低金利時代 GLAYZONE金利で儲ける庶民金融とてを組み高利で苦しむ自殺者 を助長することに手を貸したり、金利より高い手数料を取ったり 情けないですね……!!
Posted by けんさん at 2006年11月08日 05:36
けんさん

こんにちは。コメントありがとうございます。

そうですね、日本の銀行は消費者金融にお金を貸して、自分たちはリスクを取らずに設けていますからねぇ。しかし、本当の意味で金融の自由化が進めば、こんなことをしている銀行は淘汰されるのではないでしょうか。

銀行に限らず、社会から、お客様から求められているサービスや価値を提供できない企業は、これからは持続できないと思います。
Posted by あだなお。 at 2006年11月11日 01:36
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日本人が設立したマイクロファイナンス
Excerpt: あだなお。さんのブログ「サステナ・ラボ」に紹介があった記事。(NB Online 11/1) 「支援ではなくビジネスとし
Weblog: 持続可能な社会と金融CSR
Tracked: 2006-11-09 00:00
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