2007年04月10日

エコ出張にしますか?

 鉄道と飛行機であればどちらがエコか、考えるまでもなく答は明白です。しかし、実際に比べてみると... 座席あたりだとなんと10倍の差なんだそうです。

 しかし、東京ー大阪間では、料金の価格差が小さくなっているため、JR利用者の割合は1995年度の84%から2005年度には65%までに低下しているんだそうです。みんな結構飛行機使っているんですね(^^;)

 この状況に業を煮やした(?)JR東海は、先月16 日から新幹線のエネルギー効率の良さを前面に出した「Eco(エコ)出張」キャンペーンを始めました。

 JR東海が強調するのはCO2排出量の差。同社によると、東京−大阪を片道移動する場合、ボーイング777機1座席あたりのCO2排出量は48・4キログラムだが、新幹線「のぞみ」は4・8キログラム。この差はテレビ1台の使用を1日1時間減らすことを約3年半続けて削減できる量に相当するという。

 また、三菱総研によると、社員200人の企業で東京−大阪の出張が1人月1回行われる場合、航空機と鉄道半々からすべて鉄道にシフトすると、オフィスの年間排出量の4割に当たる年間約110トンのCO2を削減できる。JR東海は、エコ出張をテレビCMやポスターなどでPRするだけではなく、企業への営業活動も積極化する。
出典:「JR東海:「エコ」キャンペーンで航空機に攻勢 「CO2排出量1/10」強調」(毎日新聞、2007年3月16日)
 まぁ、これはどう見ても飛行機は分が悪いですよね。ちなみに777は、燃費はかなり良い方ですが...(^^;)

 ある航空会社の環境部門担当者は、JR東海が使っているCO2排出量統計について「人数と距離に『時間当たり』を加えれば、決して航空機の分が悪いわけではない」と反発する。また、運輸部門のCO2排出量は車が9割で、鉄道は3%、航空機は4%にとどまる(国立環境研究所調べ)ため、「JRは、航空機より車に対抗すべきではないか」との声も聞こえる。
出典:同上
 この反論はどうなんでしょうか。環境や持続可能性を考えれば、もはや時間あたりの効率よりも、消費した資源やエネルギーあたりの効率を基準にすべき時代になりつつあるのではないでしょうか。それに、ドアtoドアで考えると、場所にもよりますが、飛行機でも新幹線でも、所用時間は案外変わらなかったりしませんか?

 もちろんそれでも、少しでも時間を節約したいという場合があることは理解できます。その場合には、やはりそれ相応のコストを負担するのがフェアなように思います。ですから、本当は炭素税をかければ一発で解決する問題のはずです。どうしても急ぐ必要がある場合には、自動的にそのコストを負担することになります。

 さて、それでは今回のJR東海のキャンペーンの効果はどうなのでしょうか? 利用者のエコマインドだけに訴えるのであれば効果は限定的な気がしますが、「出張」というのがキーワードなのではないかと思います。

 物流におけるCO2排出の削減はもはやどの企業も取り組むようになりました。これが「人流」にも拡大するようであれば、つまり、企業が出張時のCO2排出量もカウントするようになれば、一気に事態は変わるかもしれませんね。どんな展開になるか、眼が離せません。

今日も読んでいただいて、感謝です!
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posted by あだなお。 at 23:59| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(1) | 交通 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 こんばんは。
 企業だけのことではなく、フードマイレージ・キャンペーンによれば、
「3km移動するのに、タクシーのかわりに地下鉄を使うと・・・12.0ポコ」だそうです。
(「1ポコ」とは、CO2:100g)
現在、日本人はひとりあたり、1日平均7千gのCO2をだしているので、これってかなりの量の削減になりますよね。富山には地下鉄はないのだけど・・・(^_^;)。
Posted by 空っぽの皿 at 2007年04月11日 23:09
昔調べた資料では二酸化炭素排出原単位はたかだか1.5倍の差しかなかったので、不思議に思って調べてみるとけっこう資料によって数字が異なる事が分かりました。

(例)
「1.5倍」の資料
http://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/sougoukoutu/images/044-046.pdf
これは約6倍
http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h14/H14/html/E2072330.html

航空機の燃料は高度を上げる時にもっとも消費され、また高々度ほど空気抵抗が小さいので、比較的低い高度に上がってすぐに降りる国内線は国際線よりも効率が悪いと言えます。実際、6倍の方の資料は「国内航空」と限定されています。
いずれにしても、私も東京大阪間は新幹線を利用することにしています。
Posted by ESD at 2007年04月12日 16:48
失礼しました、数字は自家用車との比較でした(^^;。上の資料では航空と鉄道はどちらも6倍ということになっていましたね。

細かいところですが、原単位は人キロで表現されるのが普通ですから、「座席あたり」という表現もちょっと引っかかるところでした。分かりやすさを狙ったものなのでしょうか。
Posted by ESD at 2007年04月13日 01:50
ESDさん

こんにちは、お久しぶりです!

たしかに人キロが普通ですが、飛行機では「座席あたり」という単位がよく使われています。

ただ気をつけなければいけないのは、これがどんな座席あたりかということです。日本の航空会社は、たいていASK(=Available Seat Kilometer)といって、空席も含めた席数にキロ数をかけた値を使っているんですよね。これってちょっとどうかと思います。本当はRSK(= Revenue Seat Kilometer)、つまり「売った」座席数で考えた方がフェアですよね。

ですから、RSKと人キロで比べると、航空機はもっと部が悪くなります。(^^;)

あと、さらに認識すべきことは、自動車の燃費の悪さですよね。なにせ、飛行機より悪いのですから!
Posted by あだなお。 at 2007年04月14日 01:18
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