雇用率の上位企業は次の通り。〈2〉日本マクドナルド(2・94%)〈3〉衣料品専門店チェーン「しまむら」(2・83%)〈4〉すかいらーく(2・82%)〈5〉パナソニックエレクトロニックデバイス(2・79%)〈6〉ダイキン工業(2・63%)〈7〉日本たばこ産業(2・56%)〈8〉松下電工(2・44%)〈9〉東京急行電鉄(2・43%)〈10〉オムロン(2・40%)出典:「障害者雇用、ユニクロ1位、2位マック、3位しまむら…厚労省まとめ」(読売新聞、2007年4月27日)
ちなみに法定雇用率は、通常の企業では1.8%です。2005年の全国平均は1.46%でしたから、少しだけ上がっていますが、大企業ですら法定雇用率に達していないところが多いことがわかります。そう考えると、ユニクロは大善戦です。
しかし、この数字を見て僕は「あれっ」と思いました。というのは、実はユニクロは少し前から障害者雇用に積極的になっており、かなりチャレンジングな目標を掲げたいたのではなかったかなと... そこで過去のサステナ・ラボの記事を検索してみると... ありました、これです。「それでもお荷物ですか?」
このエントリーを見てみると、2005年のユニクロの雇用率は7.66%。2006年より少し高かったのですね。そして、「一店舗一名以上の採用が私たちの目標ですが、現実的にはまだ七割から八割程度の店舗での採用に留まっているのが現状です。」という言葉も紹介されています。
ユニクロのWebサイトで確認してみましょう。
CSR>従業員とともに>ダイバーシティの推進>障害者雇用 とメニューをたどると、そこにやはり「ユニクロでは全店舗で最低1人以上の障害者の方を雇用することに取り組んでいます。」という記載がありました。
グラフを見ると、1.2%(2001)、6.3%(2002)、6.8%(2003)、7.5%(2004)、7.6%(2005)、7.3%(2006)となっており、やはり2005年をピークに2006年は少し減少してしまっています。もちろん7%代を維持しているというのは大善戦なのでしょうが、それでもだんだんとその値が飽和してきているように見えるのは、苦戦中ということなのでしょうか。この数字が限界ということでないように祈りたいですし、少なくとも当初の目標の「一店舗一人以上」はぜひ実現していただきたいと思います。
ユニクロが障害者雇用に熱心なのは、「障害者を雇うのはその方が顧客サービスが向上するからだ」という理由あってのことです。最近ではアルバイトと契約社員2万人のうち5000人を正社員に登用すると発表していますが、これも人件費が現在より十数億円高くなってもそれを超えるメリットがあると考えているからです。
■「ユニクロ、バイトや契約社員5000人を正社員化」(NIKKEI NET 3月5日)
つまり、どちらも、「社会的に要請されているから」ではなく、それが企業の強みになるからだと考えているところは注目に値すると思います。
あとはユニクロの場合、海外でどうしているのか気になるところですが... 途上国のサプライヤーにおいても、日本と同様の配慮をするようにしているのか。それが出来るようになれば、本当に素晴らしいことですからね。
で、早速同社のWebをいろいろ見てみると、ファーストリテイリングのWebの中で、以下のような説明があり、また実際のコードオブコンダクト(行動基準)の項目も示されていました。
ファーストリテイリングは、2004年1月に、お取引工場の行動基準である「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」を制定し、生産パートナーとのコンプライアンスの取り組みを開始しました。出典:「生産パートナー向けのコードオブコンダクト」(ファーストリテイリング)
細かい内容が今一つ分からないのですが、少なくとも仕組み作りには着手しているようですね。対象範囲としても、「縫製工場以外の工場ならびにユニクロ以外の事業会社のお取引工場への導入については、順次対象とすべく検討を進めています。」ということで、拡大を考えているようです。
同社のビジネスモデルについては、CSR的観点から疑問の声を聞くことも多いのですが、いろいろな点で本質的な改善が図られているのだとすれば、評価したいでですね。
さまざまな背景の人たちをきちんと雇用し、それぞれの能力を活用すること。結局その方が企業にとっても、社会にとってもメリットが大きいことに気付く企業が出てきたということなのでしょうね。一つの側面で頑張っているから、イコールその企業のすべてが素晴らしいというわけではありませんが、こういう一つひとつの成果、実績をきちんと見ていきたいと思います。
今日も長文をお読みいただき、ありがとうございました。
ユニクロの成果、あなたはどう評価しますか?
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しかし、障害者と一言にいっても実際には色々な方がいらっしゃるわけで、その中でも多様性がありますし、企業側にも雇用のための一定条件があるのでしょうからハードルは多いのでしょうね。
障害者雇用、自立参画社会を目指するためには、企業だけでなく地域・社会全体で支えなければならない、これからの課題ですね(^^)
こんにちは。
そうですね、一口に障害者と言ってもいろいろな方がいます。最近障害者雇用率が少しずつ上がっている企業もありますが、多くの場合には肢体不自由、つまり手や足に障害がある方を雇用している場合が中心と聞きます。むしろ大変かつ重要なのは知的障害のある方をどう雇用するかです。
以下のサイトをご覧いただけると、ユニクロで働く障害者の方の障害の部位がわかりますが、2004年の段階では55%が知的障害者、また28.5%が重度の障害者です。こうした数字を見ると、ユニクロはかなり本気のように見えますね。
http://www.uniqlo.com/jp/company/recruit/shopstaff/chikara/treasure.html