2007年05月20日

動き始めた金融機関

 環境に後ろ向きと思われがちの米国ですが、米国企業はむしろ積極的に環境への対応を進めているようです。しかも、あくまでビジネスとして
米大手金融機関が環境関連の大規模な投融資に乗り出す。最大手のシティグループが世界の代替エネルギー開発企業などに今後10年間で500億ドル(約6兆円)を投融資するほか、バンク・オブ・アメリカも200億ドルを投じる。原油高や温暖化対策を受け、代替エネルギー投資が急成長しているうえ、金融機関にも社会的に環境への取り組みが求められていることが背景にある。日欧の金融機関にも同様の動きが広がりそうだ。

出典:「米銀、環境投融資を拡大――シティ、10年で6兆円」(日経、2007年5月18日)

 きちんと調べたわけではありませんが、1民間金融機関の環境への投融資額として6兆円というのは、おそらく市場最大の規模なのではないでしょうか。世界銀行のプロトタイプ・カーボン・ファンドへの出資額だってたしか1億8千万ドル程度のはずですから(この数字、あまり自信がありません(^^;) もし間違っていたらご指摘ください)、500億ドルというのは桁外れです。

 しかも、バンク・オブ・アメリカも200億ドル、ゴールドマン・サックスも既に10億ドル超をこの分野に投資していると、同じく日経新聞が報道しています。いよいよ、メインストリームが動き出した気配を感じます。

 日経新聞が引用しているニュー・エナジー・ファイナンス社の調査によれば、世界の代替エネルギー投資は急増しており、2006年は709億ドル、前年比4割増し、2年前に比べれば2.6倍にもなるそうです。投資するのに十分な大きさのマーケットであり、なおかつ将来性があると判断されたのでしょう。

 日本では、昨年やっと環境省が「金融のグリーン化」について取り上げ、今年改訂予定の「環境報告ガイドライン」で金融機関の環境配慮が盛り込まれる予定であり、そのことが5月18日付けの業界紙「保険毎日新聞」では一面トップで報じられています。しかし、こちらはまだまだメインストリームというよりは、環境に配慮した投融資という新しい試みが始まったという段階に留まっているように思います。

 お金の流れが変われば、社会は確実に変わります。金融機関はお金の流れを直接変える力を持っています。そして私たちも、金融機関を選別することで、その流れを間接的に変える力を持っています。

 日本でも環境への投融資が加速すること(※1)と、すべての投融資において環境・社会配慮が徹底されること(※2)を期待したいと思います。そしてもちろん、どの銀行、保険会社、投資会社がそのようにしているかを、環境報告書等を通じて私たちはチェックする必要があります。自分のお金を、もっともきちんとしていると判断した銀行に預けるようにするためです。

※1:例えば太陽光発電への投資など
※2:例えば工場建設に投融資する際に、その建設によって環境面、社会面での問題が生じないかを事前に調査し、問題があれば是正すること


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posted by あだなお。 at 06:00| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たとえビジネスでも経済大国のアメリカが積極的に取り組み出したことはよかったと思います。
Posted by junya at 2007年05月20日 08:05
Junyaさん

コメントありがとうございます。

僕は、ビジネスが動き出したことこそ、大きな流れの始まりだと思います。しかも、金融。この影響はじわりじわりと拡大するのではないかと期待しています。
Posted by あだなお。 at 2007年05月23日 21:35
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米銀、環境投融資を拡大
Excerpt: 米大手金融機関が環境関連の大規模な投融資に乗り出す。最大手のシティグループが世界の代替エネルギー開発企業などに今後10年
Weblog: 持続可能な社会と金融CSR
Tracked: 2007-05-21 00:21
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