2007年06月09日

税金が増える町、ゼロになる町

 6月から多くの人にとって、住民税がアップしました。国税である所得税を減らして、地方税である住民税を増やす「税源移譲」が行われたのです。ですから、住民税はアップしても、支払い税額の総額は基本的には変わらないことになっているハズです。

 しかし、定率減税の廃止は、実質的な増税となります。森永卓郎さんのコラムでは、以下のような試算を紹介しています。
夫と専業主婦、子ども2人の標準世帯の場合、所得税・地方税の年間増税額は、年収300万円では700円と小さいが、年収500万円になると1万7600円、年収700万円では4万1000円となる。

 そして、実は最も被害が大きいのは独身者である。独身だと、年収300万円でも増税額は1万7600円、年収500万円では3万8000円、年収700万円となると7万400円も多く取られる。独身者は覚悟をしておいた方がいいだろう。
出典:「第65回 地方税、大半のサラリーマンで倍増 〜メディアが騒がないもう一つの税制改革〜」(NikkeiBP net 構造改革をどう生きるか)

 さらにこれが、これから始まる大増税の序章であるとの指摘も多く聞かれます。

 そんな中、「日本で初めて税を減らし、ゼロにできる自治体を目指す」と公言する自治体が現れました。「減税自治体構想」を公約して当選した東京都杉並区の山田宏区長です。まずは7月からの専門家による研究会をスタートさせるそうです。
 山田区長は二期八年、区予算のうち平均約百億円を、基金積み立てと借金返済に充てた。その経験から、財政健全化が進めば、総予算の九割で行政運営し、残り一割を積み立てられると強調。

 総予算約千五百億円、必要な区民税収入五百五十億円、年2%複利と仮定すると、毎年百五十億円を積み立て、七十八年後には区民税を無税にできる計算になるという。
出典:「区民税 予算積み立て減税」(東京新聞、2007年6月7日)

 予算の9割だけを支出し、1割は積立て運用し、78年後には住民税をゼロにするという壮大な計画です。こんなやり方があるのだと聞いて目から鱗でしたが、実は福沢諭吉や松下幸之助が既に考えた構想なのだそうです。高度成長期の経済的にゆとりがあるうちになぜ実行しなかったのか、悔やまれます。

 山田区長は、任期中に組み立てを始めたいとのことですが、そうなれば杉並区に住みたいという人も増えるのではないでしょうか。住民税がゼロになるのは78年後ですが、33年後には4分の1、53年後には2分の1の減税ができるのだそうです。自分の住んでいる間にゼロにはならなくても、子孫に残せる誇るべき資産です。

 「減税自治体を目指せば住みたい人が増え、かえって税収が増え区が発展する」と二次効果も期待。福沢諭吉や松下幸之助が既に考えた構想だとし、「これまでの行政は税収の増減で右往左往してきた。会社や家庭と同様、永続的発展を視野に運営したい」と話した。
出典:同上

 住民からも喜ばれ、行政としても税収を安定させ、そして持続可能な地域へ! 先見性のある政策ですね。

 せっかく税源委譲で地方自治の自由度が高まるのですから、それをきちんと活用してもらいたいものです。首長の運営手腕が直接問われる時代になったということです。もにゃ、どこに住んでいても、同じような費用(税金)で、同じような行政サービスを受けられるわけではありません。どの自治体がどういう行政をしているのか、住民としてもきちんと見極めたいですね。

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posted by あだなお。 at 16:34| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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