そんな中、世界はますます加速しながら動いているようです。10月29日、EUに加えてアメリカの9州、カナダの2州、さらにニュージーランド、ノルウェーなどが二酸化炭素(CO2)排出権取引の国際提携「国際炭素取引協定(International Carbon Action Partnership、ICAP)」に調印し、共同宣言を採択したのです。
ICAPの全調印メンバーは、以下のリンクから見ることができます。
■Members(ICAP)
アメリカは気候変動防止に関して消極的と捉えられがちですが、それではブッシュ政権とその取り巻きの話です。アメリカの中でも温度差があり、実は積極的な自治体や企業も多いのです。それを「アメリカは遅れている」などと思っていると、とんでもない誤解をしかねません。
今回アメリカ、カナダ、ニュージーランドなど非EUの国や地域がICAPに参加したことで、事実上、世界市場の枠組みが出来たと言ってもいいのではないかと思います。おそらく本格的な世界市場は、これをベースに発展することになると思われます。
日本も、実は国よりも地方自治体の方がエネルギー政策に関して積極的になりつつあります。日本政府がきわめて低い再生可能エネルギーの目標しか持たないのに対して(目標と言うより、単に現状を外挿しただけと言うべきかもしれません)、東京都は2006年4月に発表した「東京都再生可能エネルギー戦略」において、「2020年までに東京のエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を20%程度に高めることをめざす」としています。
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そして、今や中国ですら(!)2020年までに16%に引き上げる方針を明らかにしているのです。もはや動きが遅い国、地域、企業を待っている必要などありません。お待ちになりたい方が待つのはご自由ですが、そんなところに合わせた挙げ句、自分たちまで逃げ遅れるのは真っ平ゴメンです。
「そうは言っても、横並びにならざるを得ないのが日本社会」という方には、経済同友会の桜井代表幹事の発言が大きな味方です。10月16日の記者会見で、桜井代表幹事は以下のように、経団連をはじめとするこれまでの財界人とはまったく異なる意見表明をしています。
私の個人的意見は、(1)削減の絶対量を、時限を区切って設定すべきであり、(2)国や地域に分配する方法は、先進国、新興国、途上国それぞれが参加しやすく、しかも世界の削減量を確実に削減していける枠組みを個別に作っていく、そして、(3)できるだけ義務的な目標にしていくべき、というものである。出典:「記者会見発言要旨」(経済同友会、2007年10月16日)
まずは、あえてこのような意見を表明した桜井さんの勇気に拍手したいと思います。もちろん事情は企業ごと、立場ごとに違うとは思いますが、それぞれの立場でもっとも合理的、適切と思う判断をすればいいのです。大事なことは、なにも周りに揃える必要などないということです。
ことの重大性をきちんと認識し、自らの判断で行動する国、企業、リーダーを支持していきたいと思います。あなたは誰を応援しますか?
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