しかし、さらにその上流、つまり農業、漁業などの現場で何が起きているかというと... 正直言って、まだまだきちんと管理できていないことも多いようです。しかもこうした場合はしばしば、地域ぐるみで、かなり大量の子供が動員されていることがあります。
今日紹介するのは、中国の新疆ウイグル自治区の綿花生産地で現在、起きていることです。中国の写真ニュースサイトであるmoobol.comの記事で取り上げられたものです。新疆ウイグル自治区の中のどこであるかは、記事中では「不詳」となっています。

中国語が出来るスタッフに、記事の概要をまとめてもらいました。
毎年4月の綿花の種まきの時期には、その地域の小中学校は十数日間休みになり、子どもたちは無償で綿花摘みの労働をしなければならない。
9,10月の綿花採取の時期には、小学3年生から高校3年生までが、日の出から日の入りまで10時間以上、綿花摘みという重労働に全員参加しなければならない。
身体に障害がある生徒も例外ではなく、働かない場合にはお金を払う必要がある。労働力が逼迫しているときには、生徒たちは40日以上綿花摘みをやらなくてはいけない。これは1学期の3分の1にあたる。これは地方政府の指示で行う。
こんな学生の尊い学習時間を犠牲にすることは、政府や学校の本来の姿だろうか?
出典:「こんな勤労しながらの勉強ってやるべきだろうか?」(moobol.com)
かつては日本でも農繁期には、「田植え休み」や「稲刈り休み」がありました(というか、まだある地域もあるそうです)。しかしこれはあくまで、家業を手伝うためであって、「児童労働」ではなく「子供のしごと」あるいは「お手伝い」です。労働の主役は大人たちです。
しかし、中国のこの地域の場合には、地方政府の指示で子どもたちは一日10時間以上働かなくてはいけないのです。10歳の子供も一日に30kgの綿花を摘まなければならないそうです。ノルマがこなせないような小さな子供の場合には、親が「手伝う」というのですから、話がアベコベです。
また綿花はもっとも農薬を使う作物です。子どもたちは素手で収穫していますが、健康被害はないのか気になります。このサイトに掲載されている写真の中には、自分の身体よりも大きい袋を運んでいる子供の写真もあります。長時間にわたるこうした重労働も、健康に影響を与えないわけがありません。
もちろん中国でもこのようなことは常識からすれば「問題」なわけですが、それでもそれを指示する「地方政府」があるというのだから驚きです。
気になるのは、この収穫から得られた収益はがどこに行くのかということと、摘まれた綿花はどこで消費されるのかです。もしかしたら、それが日本で販売されている衣料品の原料になっていないとも限りません。
最初に書いたように縫製工場について言えば、児童労働はかなり排除されてきています。未然に防ぐための手だてもいろいろと講じられています。しかし、最上流の農場まできちんとトレースしているブランドはあまり聞きません。これからは、最上流まで含めて問題がないことを確認しないといけないのかもしれません。
サプライチェーンが世界の奥まで深く入り込めば入り込むほど、リスクは大きくなっているようです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日のエントリーは役に立ちましたか?
【関連する記事】






