2007年11月29日

国ぐるみの児童労働、強制労働

 昨日のエントリー「綿花畑で起きていること」では、新疆ウイグル自治区の地方政府の指示による地域ぐるみの児童労働のことを書きました。今日はさらにその上をいく、国家ぐるみの児童労働の話です。現場は、またもや綿花生産地です。

 これは現在発売中の「ビッグイシュー83号」に「児童労働、環境破壊すすめるコットンにNO!」という題で報告されているのですが、旧ソ連邦のウズベキスタン共和国では、10億ドルの輸出産業である綿花栽培のために、児童労働、環境破壊、さらには数々の人権侵害が行われているというのです。

 以下は、その記事からの抜粋です。

・ウズベキスタン共和国の初代大統領で独裁者のイスラム・カリフによって、国民の3分の1が強制的に綿花栽培に従事されられている。
・綿花は同国の主要産業で、主な輸出先はアジアやヨーロッパ。輸出高は10億ドル。
・経済成長率は7%と高水準であるにも関わらず、国民の4分の1が最低必要カロリーを満たせない貧困状況にあり、46%が一日2.15ドル未満で生活。
・収穫期の3ヶ月間、地方政府の指示により学校は休校。子供も教師もノルマを課せられ、綿花の摘み取り作業に従事。
7歳児まで摘み取り作業を強制され、ノルマを果たせなければ罰則、参加拒否の生徒は退学。
・殺虫剤によるやけどや、一時的な失明も。
・世界で4番目に大きいアラル海は綿花栽培のための潅漑で干上がり、湖の面積は15%にまで縮小。
・アラル海では24種が絶滅し、漁民は経済難民に。
・農業従業者は移住が許可されず、国営農場の賃金は月2ドル
・ウズベキスタン人の死因の半分は、空気中に残留する殺虫剤や肥料の成分を原因とする呼吸器疾患。

 昨日の中国の話でも十分に酷いものでしたが、ウズベキスタンの話が本当だとすれば、酷いなんてものではありません。アラル海が急速に縮小した話は環境の世界では有名ですが、まさかそれがこんな酷い産業を支えるためだったなんて!

 フェアトレードやCSR調達の盛んな英国では多くの環境・人権団体がウズベキスタンのコットンのボイコットを呼びかけているのですが、この英国ですら、大手スーパーチェーンでウズベキスタン産コットンの不使用に踏み切ったところはないと言います。

 ビッグイシューのこの記事では、唯一イギリスのTシャツメーカーのコンチネンタル・クロージング社が、今後いっさいウズベキスタン産のコットンを使用しないと宣言したと報じています。トップのフィリップ・チャールズの英断です。Webサイトには"Boycott Uzbek Cotton(ウズベキスタン産のコットンをボイコットします)"というページがあります。

 コンチネンタル・コットン社は日本法人もあるようです。Webサイトを見ると、児童労働についての記載はありませんでしたが、オーガニックコットンなどのエコアパレルについては説明がありました。日本の消費者は自分の健康のことにしか興味がないと思われているのでしょうか... だとすると、ちょっと悲しいですね。
■「ECO APPAREL-Organic Cotton」(Continental Clothing Company Japan)

ちなみに今回の記事は、こう締めくくられています。
しかし、結局のところ、消費者が関心を払わなければ、「世界最悪の搾取産業」は何事もなかったように続いていくだろう。

今日も読んでくださって感謝です!
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posted by あだなお。 at 23:59| 東京 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 子ども | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
先日、布団の丸洗いと打ち直しを”花嫁わた”という会社でしてもらいました。
布団を打ち直しして付いてきたのが、すてきなパンフレット!!
http://8743-rebello.co.jp/story/index.html#
綿は20年羽毛は50年使えるという話
綿の敷ふとん1枚作るのに必要な綿を採る為の綿花の栽培面積は100坪
ふとんは東京都の家庭粗大ごみNO1だそうです。(詳しくは調べてみて)
我が家ではダブル2枚の薄くなった敷布団が、シングル3枚の芯の入った分厚くふかふかの敷き布団に生まれ変わりました。
多少お金は、かかっても新品で買ったら高くて買えない布団に生まれ変わって帰ってきたので、身近な周りの人に薦めています。
綿花栽培は、世界の耕地の2%を占め、大量の農薬を使用している。ともパンフレットに書いてありました。さらに、児童労働・・・・・。
嫁入り布団を、上手に何回も上手に再生しながら大切に使うことがリバイバルすることでも、直接世界に影響を与えられますね・・・・・。



Posted by 島田敏 at 2007年11月30日 08:56
島田さん

お久しぶりです。

興味深いご経験をシェアしていただき、ありがとうございました。

ウズベキスタンの話は、ビッグイシューを買う人が増えてくれたらと思ってあまり細かいことは書かなかったのですが(笑)、やはりかなり安い値段で外国に売られているそうです。

つまり、私たちが安いシャツを買えるのは、ウズベキスタンの子どもたちの労働の「おかげ」かもしれないということです。

だからこそ、島田さんがおっしゃるように、リサイクルしながら大切に使うことが重要なのですよね。海外の消費者がコットンを高く買うようになれば、生産地の状況も変えられるはずですからね。
Posted by あだなお。 at 2007年12月02日 20:02
Dear あだなお。
Thank you for writing this nice blog. I am really happy to find such a blog with people concerned about Child labor and our environments. I wish that more people understand the effects of what is happening. We must all push forward and act responsibly.

We at Continental can guarantee that the cotton we use does not come from Uzbekistan. (Continental® uses Turkish & Egyptian cotton.)
Please help these children and help your environment.

You should ask you supplier where he gets his cotton. It i a very easy process.

Once again thanks you for this great interest i am sure we can make a big difference.

Yoroshiku onegaishimasu.
Gordon Pace
Posted by Gordon at 2007年12月10日 12:20
Dear Gordon,

Thank you so much for your comment on my article.
As I have never expected to get a direct feedback from one in Continental Clothing, it was a bit surprise for me.

Anyway, I do really appreciate that you have found my article and noticed that more and more Japanese consumers come to care and be concerned about child labor.

Hope you keep working on this issue as a leading company and I will do my best to get the things more widely known by the consumers.

Thanks a lot!

adanao
Posted by あだなお。 at 2007年12月11日 23:13
政府が子供を労働させる事に憤りを感じます。
そしてその綿花を安く仕入れ、安いTシャツが日本に蔓延している状況が悪循環を生んでいる一因なのかなと思います。
このコンチネンタルの児童労働に反対に共感します。
Posted by はな at 2007年12月12日 14:29
はなさん

コメントありがとうございました。

そして何より、この問題に真剣に興味を持っていただいてありがとうございます。

コンチネンタル・クロージングの方はこのブログを読んでくださっているようなので、はなさんの賛同もきっと伝わると思います。

あとはそれ以外のアパレルメーカーにも、注意を喚起したいですよね。
Posted by あだなお。 at 2007年12月13日 00:32
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