海外からの旅行者向けの設備はなんとか整いつつあるものの、一般のインフラを整備するのも、それを可能にする経済をしっかりするのも、まだまだこれからです。やらなければいけないこと、通過しなければいけない経験がたくさん待ちかまえています。
そのカンボジアからバンコクに戻ってくると、街が眩しく感じました(笑) いつもはなんとなく灰色に感じる街が、シェムリアップの赤茶けた砂利道の後だと、とても綺麗に見えたのかもしれません。
もちろん、カンボジアでもどんどん経済を発展させて、高層ビルや高速道路を整備すればいいということではありません。明確なビジョンと適切なルールを設けずに、野放図に経済だけ発展したところで、また一つ持続不可能な社会が増えてしまうのは明らかだからです。
バンコクが良く見えたのは、経済が発展しているからということはあるのですが、かつての混乱が少し改善されてきたことも大きいように思います。以前は大渋滞が名物で、排気ガスと騒音もひどかったのが、かなり少なくなったように感じました。
2000年以降になって建設されたモノレールや地下鉄が、明らかに機能し始めているのです。まだまだごく一部の限られた地域にしか路線はありませんが、それでも明らかにその効果が感じられます。移動時間で悩まなくていいだけでなく、経済的な効果やCO2の削減量も相当のはずです。
カンボジアがこれからどう発展していくにせよ、経済の発展につれ、人とモノの動きが増えるのは必定です。バンコクは長らく慢性的な交通渋滞に悩まされ、今やっとそれから立ち直りつつあります。また、アジアの多くの大都市も同様の問題に直面しています。
こんなことを考えていたら、ドイツのベルリン、ケルン、ハノーバーの3都市では1月1日から自動車の排気ガス量に応じた色別のステッカーを貼ることが義務づけられたというニュースが目に入りました。
無闇にモータリゼーションを進めることは、人口が多い場合には必ず問題を起こすのです。それを回避するためには、公共交通網を早い段階で整備し、自動車に頼らなくてよい都市を作る必要があることを、私たちはもう十分に経験から学んでいます。
カンボジアにはけっして日本を含めて先達の轍を踏んで欲しくないですし、そうならないようにアドバイスしたり、誘導的な支援を行うことが、私たちの務めでしょう。経験しなくてもいい苦労はせずに、カンボジアがスムーズに持続可能な社会に移行することを願わずにはいられません。
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