2008年02月04日

リーダーシップ宣言はいかが?

 日本では昨年ぐらいから企業による生物多様性の保全への関心が高まってきました。これは一つには、2010年に名古屋で開催予定の生物多様性条約(CBD)の第10回締約国会議(COP10)が近づいて来たことがあるかもしれません。

 一方海外では、かなり前から企業による保全への取り組みが当り前になっている国もあります。そしてこの傾向は、近年さらに加速しつつあります。

 その理由は、2006年にブラジルのクリチバで開かれたCOP8で、各国政府は、民間、つまり企業をもっと積極的に参加させるべしという決議が出されたことが大きいでしょう。

 今年2008年は5月にドイツのボンでCOP9が開催されるのですが、その際にドイツ政府は企業による生物多様性の保全への貢献にフォーカスしようとしています。
《参考リンク》
■"Germany's Business and Biodiversity Initiative"(ドイツ環境省)

 そのための具体的な仕組みとして、ドイツ環境省は「ビジネスと生物多様性に関わるドイツ・イニシアティブ」を打ち上げ、その目玉として、企業のリーダーによる「リーダーシップ宣言」を募集しています。

 これは言ってみれば、国連グローバルコンパクトの生物多様性版のようなもので、CBDの目的に同意し、また生物多様性の保全にコミットする7ケ条の項目に、企業のトップが署名するというものです。

 CBDの3つの目的とは以下の通りです。
・生物多様性の保全
・生物多様性の構成要素の持続可能な利用
・遺伝資源から生じる利益の公正・公平な配分

 また、コミットすべき7つの項目は以下の通りです。
1.企業活動が生物多様性に与える影響について分析する
2.環境管理システムに生物多様性の保全を組み込み、生物多様性の指標を開発する
3.生物多様性部門のすべての活動の指揮をとり、役員会に報告を行う責任者を社内で指名する
4.2〜3年毎にモニターし、調整できるような現実的かつ測定可能な目標を設定する
5.年次報告書、環境報告書、CSR報告書において、生物多様性部門における活動と成果を公表する
6.生物多様性に関する自社の目標を取引先(サプライヤー)に知らせ、取引先の活動を自社の目標に統合する
7.対話を深め、生物多様性部門と一緒に企業の管理システムを継続的に改善してゆくために、研究機関やNGO、政府機関との協力の可能性を探求する
出典:"Leadership Declaration"(PDFのダウンロードは左をクリック)

 こうしてみるとなかなか大変そうに見えるかもしれませんが、ドイツ政府いわく「完璧な会社を探しているわけではない」そうです。むしろ、このプロセスに喜んで参加し、生物多様性の保全を企業活動の目標に取り込むような、そういう前向きの姿勢がある企業を求めているのだそうです。

 未来を見つめる姿勢を問うのは欧州流のやり方ですが、これは結構うまいやり方だと思います。社外へのアピールだけでなく、社内での意思統一にも役立つでしょう。今のところ数社の日本企業が興味を示し、署名のための準備を進めていると聞いていますが、果たして本番の5月にはどんな企業名が並ぶのでしょうか。注目したいと思います。

 そしてまだ知らなかったという企業の方も、今ならまだ間に合います。ぜひ検討してみてください。高い志を世界に示すために、絶好のチャンスです。

今日も読んでくださって、ありがとうございました。
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posted by あだなお。 at 23:53| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 生物多様性 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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