モノの流れの「物流」に対して、人の流れを指す言葉で、最近になって環境管理の分野でよく目にするようになりました。
というのも、運輸部門からのCO2の排出は日本全体の排出の19.3%(2005年)とわりと大きいのですが、そのうち約61%の1.56億トンが、なんと人流によるものなのです。日本全体の排出量の12%にも相当します。
物流については、最近は荷主がある程度責任を問われる「荷主責任」の考え方も出てきたため、企業はモーダルシフトといって、なるべくCO2の排出量が少ない輸送機関へシフトを始めています。今までトラックで運んでいたものを、鉄道や、船に戻っているのです。
しかし、人流についてはこれまであまり責任が問われなかったために、まだ企業も人流の削減やモーダルシフトはほとんど考えていないようです。
しかし、社会的責任投資(SRI)の調査機関などのアンケートでは、だんだん人流についても「排出量を把握しているか?」、「削減努力をしているか?」などを企業に対して問うようになって来ました。
こうした状況を活用しようとJR東海は昨年から「ECO出張」をPRしています。先日新幹線に乗った時に、そのパンフレットを見かけたので、改めて考えてみました。
実は詳しい内容は昨年「エコ出張にしますか?」という記事の中でご紹介しています。ですから簡単にしか書きませんが、東京ー大阪間で比較すると、新幹線の場合、飛行機に比べてCO2排出量は1/10で済みます。飛行機に乗った場合に余計に出すCO2は43.6kgになるのですが、これを減らすためにはエアコンの温度設定を一度緩めることを1年半続けなければいけないそうです。かなり大変です(^^;)
もう一つ改めて感じたのは、新幹線が速くなったことです。以前は(昔は?)東京から大阪まで3時間だったのが、今は2時間半を切っています。僕はよく品川駅を利用するのですが、品川から名古屋までは1時間半で、本当にあっという間です。
こうなると、東京ー大阪間なんて、飛行機を飛ばしてていいのかと思います。もちろん状況によっては多少の時間の節約になるのでしょうが、そのために10倍のCO2を出すことが許されるかです。
大胆なことを言えば、東京ー大阪間の飛行機は法律で禁止してもいいぐらいですが(というか、国交省が認可を取り消せばそれで済むのでしょうが)、それはいくらなんでも乱暴だということであれば、それ相応の負担をしてもらった方がいいでしょう。最低でもその分の排出権を買う(大した値段にはならないはずです)、あるいは少しペナルティ的な価格にしてもいいと思います。
そのぐらいのことをしなければ、運輸部門におけるCO2排出量の削減なんてできないのではないでしょうか。人流についても「荷主責任」ならぬ、「旅行者責任」が問われるようになれば、もう少し状況は変わるのかもしれませんが...
そうそう、新しい新幹線(N700系)はパソコン用の電源も整備され、安心して仕事に励めるようになりました(笑) 来年からは車内で無線LANも使えるようになるそうですから、そうなったらますます、出張には新幹線の方が便利そうですね。
今日も読んでくださって、ありがとうございます。
あなたはどちらを使いますか?
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漏れは環境だろうが人権だろうが、権力によって強制的に「良いこと」を押しつけるのに反対でつ。最後は(購買を通じた)市民投票で!
コメントたくさん、ありがとう!
「消費者に選択させるべし」というのは僕も基本的に賛成です。
外部コストがきちんと内部化された価格体系になれば、あとは自由にさせればいいと思います。
ただ内部化するのはなかなか大変なので(おそらくスゴイ価格になっちゃいますからね)、次善の策としてはある程度の規制も必要かなという気にもなります。
本当はみんな「環境的に正しい価格」になって欲しいですけどね。