その方は世界的に有名な米系の銀行に勤めている際に、ブラジルに駐在になったことがあるそうです。ブラジルは貧富の差が非常に大きな国で、ごく少数の大金持が存在する一方、貧困層も多く存在します。
またこれは別のところで読んだ話ですが、今やブラジルのお金持ちは道路の渋滞を避けてビルからビルへと自家用ヘリで移動し、週末にこれまた自家用ヘリで別荘に出かけたときを除けば、地上に降りることがないのだそうです。にわかには信じがたい話ですが、どうも誇張でもなさそうです。
このようにブラジルでは大金持はビジネスで成功し、さらに富みを蓄積しているのですが、いざ海外の金融機関から融資を受けようとすると、かなり高い金利を払わなければなりません。ブラジルの国情は不安定だと判断されており、カントリーリスクが高いからです。
これは何も政情不安な途上国に限った話ではありません。ご存じの方も多いと思いますが、バブルが崩壊し、日本の金融機関に対する信頼感が失われた90年代後半、日本に対してもジャパン・プレミアムという追加的な金利が発生しました。
国際的に信用を失った日本の金融機関は、余計な金利を払わなければ海外の金融市場から資金調達をすることができなかったのです。これが拓銀や山一證券の破綻にも影響したといいますから、大変な影響です。
自分たちの利益だけを考え、社会全体のことや、日々の生活に困窮する隣人の存在など見えないと言わんばかりの人はどこの世界にもいるようですが、そうした社会は間違いなく不安定な社会でしょう。とても持続可能にも思えません。
貧富などの格差が拡大し、社会が不安定になればなるほど、社会全体としてのリスクは高まります。そして私たちが気付いていなくても、今の経済の仕組みの中でも、ツケは確実に廻ってきているのです。
この銀行家の方はブラジルにいるときにそのことに気付き、それだったらむしろ社会をきちんとする方がいいのではと思ったそうです。カントリーリスクに対するプレミアムは、一回キリのことではなく、ずっと払い続けなければいけないのですから、長期的には大変な損失だからです。
それがNGOの理事になった理由かどうかは聞きわすれましたが(笑)、お金を動かす力を持っている人がみんなことのことに気が付けば、世の中は随分と変わりそうです。
少し前に、ブータンでは誰もが、「他人も幸せにならなければ、自分も幸せになれない」と考えているということを書きました(「大乗仏教の地にて」参照)。日本にも、「情けは人の為ならず」という諺があります。本当は昔からわかっていたことのようですが...
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