その財源は税金なのですが、これだけ充実した福祉を支えるために税率はかなり高くなっています。主に地方税からなる所得税は30〜50%、国税である消費税は25%です。さらにお酒やタバコ、ガソリンなどには個別の物品税がかかります。収入や暮らし方によって違ってきますが、平均的に言えば収入の6〜7割は税金になる計算でしょう。
単純に比較すれば日本よりはかなり給料も高いのですが、その分物価も高いですし、これだけの税金ですので、自由になるお金も少なければ、貯金することすら難しいそうです。
しかしそれでも、教育、医療、老後が保障されているので、不安感はないそうです。むしろ税金を納めていれば老後は安泰という安心感があるというのですから、どこかの国とは大違いです。
これだけ高い税率にも関わらず不満ではなくむしろ安心感を感じる人がいるということは、まずはなんといっても国や行政に対して信頼感があるということでしょう。これもどこかの国では考えられないことです。
そしてもう一つは... これだけ福祉が充実しているので満足しているのかと思いきや... そういう面もあるのかもしれませんが、そのこよりむしろ、自分たちで決めたという意識が強いのだそうです。
スウェーデン北部にあるカーリックス (Kalix)で住民に対して税金についての意識調査をしたところ、税率については今のままで良いが、それが何に使われているかという透明性をきちんと維持して欲しいという結果になったそうです。
つまり、税金が高いか低いか、福祉の内容がそれに見合っているかどうかという個人的な損得感情ではなく、自分たちで決めたことだから納得感があるのだそうです。ですから重要なのは、それがしっかりと実行されているかどうかをチェックできること、チェックすることというわけです。
したがって、政治家をはじめとする権力に対するメディアのウオッチもしっかりと機能しており、またメディアがきちんと機能することを行政が支援するのだそうです。不正が入り込む要素をなくして、自分たちが望む社会を、自分たちの手で実現しようという意識が強いのです。逆にもし自分たちで決めたという意識がなければ、どのような結果がもたらされても、必ず不満感は出て来るのでしょう。
税率を高くして社会保障を充実させるのかどうかは、いろいろな考えかややり方があり、一概にスウェーデンのやり方いいというわけではないと思います。しかし、自分たちで社会の仕組みを決めそれを実現していくという態度、さらにはそれを実現する仕組み、こうしたことは見習いたいと思いました。
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