「まぁ、しかたないのかな」とそのときはため息をついたのですが、最近はまた少し風向きが変わって来たようです。世界中の高級ホテルで作る"The Leading Hotels of the World(世界の先進的なホテル、LHW)" という集まりがあるのですが、今やそこが"Leading Green Initiative(先進的な環境イニシアティブ)"という取り組みをしているのです。
ただこちらはやはり高級ホテルだけあって(?)、お客さんに行動を求めるのではなく、ホテル側が客室利用で排出される二酸化炭素をオフセットするというものです。つまり、お客さんには相変らずラグジュアリーな滞在を楽しみながらも、カーボンオフセットで罪悪感から解放されるというわけです。
「なんでも金で解決か」という意見もあるかもしれませんが、選択肢が広がることはそう悪くはないのではないでしょうか。お金がある人はお金で、そうでない人は自分で手間暇をかけて、いずれにしろそれぞれの立場で協力できるのですから。
それともう一つは、個人が自分の手間暇で減らせる環境負荷は比較的限定的ですが、お金のある方がそのお金や影響力を使って動けば、その何十倍、何百倍もの効果を生み出すこともできるからです(もちろん、だからと言って、お金持ちの方が「エライ」というわけではありませんよ)。
例えばセレブが、「カーボンオフセットしてくれるから、このホテルを定宿にしているの」と言えば、そのホテルの人気だけでなく、ホテルに泊まるときにはカーボンオフセットというのが流行になるかもしれませんから。
さらにもう一つの効果としては、滞在先のホテルでタオルやシーツの交換を不要とした場合、その恩恵をこうむるのはそのホテルのある地域です。自然の豊かな場所にあるリゾートなどの場合にはそうした環境負荷低減はぜひ必要だと思いますが、排水処理設備が完備した都市部にホテルがあるという場合もあります。
もちろん都市部だろうと負荷が低減されるに越したことはありませんが、オフセットプログラムを使えば、より切実な環境修復の必要性がある国や地域へ貢献することも可能になります。
そう考えると、お金持ちやセレブの方々がノーブレス・オブリージュを効果的に果たす機会を作りだすという意味で、LHWのリーディング・グリーン・イニシアティブは興味深い試みだと思います。
欧州のいくつかの国やアメリカではすでにエコ・ラグジュアリーが一つの流行になりつつあるようですが、これが、すべての人が環境に対して応分の責任を果たす流れを加速することを期待したいと思います。
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