2009年08月13日

自然界にはゴミはない!?

 「自然の法則」その2(順番にあまり意味はありませんが...)は、「自然界にゴミはない」です。

 このことはいろいいろな表現のし方、バリエーションがあります。色気のない言い方をしてしまえば、「エネルギー保存則」、あるいは古典力学的には「質量保存の法則」と実質的に同じことです。「質量保存の法則」というのは、どんな化学変化が起きようと、その前後で質量の総和は変化しない、つまり物質はなくなったりしない、というアレです。化学の時間に習いましたよね?

 だったら必ずゴミが出るだろうと言われてしまいそうですが、いえ、だからこそ、自然界ではゴミが出ないのです。ゴミを出していたら、ゴミがどんどん溜まってしまい、いつかはその系はゴミで溢れてしまいます。そうならないように、自然界では「誰かのゴミは、誰かの食べ物(材料)」という循環の仕組みが出来ているのです。

 動物や植物の遺体が微生物によって分解され、有機物は再び無機物となり、それがまた植物の栄養素となる。そんな自然界の物質循環の話は皆さんお聞きになったことがあるでしょう。

 そんなわけで、自然界では「ゴミ」というものは存在し得ないのです。おそらく唯一、人間がこのルールに反し、自然の循環を壊し、自然が容易に分解し、循環させられないものを排出しています。だからそれがゴミとして蓄積したり、環境を汚染したり、様々な問題を引き起こしているのですね。

 さて、舞台はまだベネチアです。ベネチアという狭い閉鎖系で、ゴミはどうするのか? 住民に加えてこれだけ大量の観光客が訪れているわけですから、毎日大量の人間的(^^;)ゴミは発生します。島の中にそれを処理するスペースはありません。そもそも、島のあらゆる「土地」は、家か路地で埋め尽くされているのです。

 であれば当然、そのゴミは外にもち出すしかないでしょう。毎朝路地を歩くと、家々の扉の前には、ビニール袋などに積められたゴミが置かれています。小さな手押し車を押す人がそれを次々に回収し、運河沿いに秘かにあるゴミ集積所へと運びます。そして今度は、運河を巡るゴミ収集船が集積所のコンテナから、ゴミを回収して行きます。

 自然界にはゴミはありませんが、自然界が容易に分解できないゴミを出し、またその速度も尋常でない人間の社会。こうやって、自分たちでゴミをなんとか、島という閉鎖系の外に運び出して処理しているようです。

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posted by あだなお。 at 15:18| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 生物に学ぶ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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